
Vol.60 一人で頑張る書店店主のSNS発信術|バズらない日々に寄り添う改善提案
篠原 隆司
SNSでの発信に前向きだけど、思うように伸びず悩んでいる──そんな個人店主さんへ向けたご提案です。
バズった投稿があったのに、なぜか再現できない。
一人で切り盛りする毎日の中で、手探りで続けているSNS。
今回は、そんな悩みに静かに寄り添う改善提案をお届けします。
この記事では、架空のヒアリング内容をもとに、SNS初心者の方でも取り組める運用プランと具体的な施策をご紹介します。
企画の趣旨
こんにちは、「SNS運用 勝手に企画提案」担当のゆり子です。
動画編集、SNSのことはゆり子が担当してまいります。
よろしくお願いいたします。
「SNS運用 勝手に企画提案」は実在しない架空の人物・お店を設定し、弊社にSNS運用の相談があったていで私なりの考えを交え提案していく企画です
本ページに記載の内容はお店も人物も実在しない架空のものです
相談者プロフィール(架空)
今回ご相談いただいたのは、暮れなずむ海辺にたたずむ本屋「柿色店」を運営する、都心ベイエリアのオーナー、堀健太さんです。自宅裏のお店は、自宅のようなあたたかみと温もりのある空間と、SNS系統をなぞった「そっとした発信」で人気を集めつつあります。
堀健太さん
SNS担当の堀健太さんについて、基本情報をご紹介します。

氏名 (架空) | 堀 健太 |
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氏名カナ | ホリ ケンタ |
性別 | 男性 |
年齢 | 63歳 |
立場 | 社長 |
SNS担当になった経緯 | ちょっとバズってみたくて…(野望アリ) |
SNS経験・実績 | SNS歴2年。動画投稿にも挑戦し始めたところ。 |
SNS以外の担当業務 | 経理や伝票整理も兼務 |
店舗プロフィール(架空)
堀さんが運営する書店「柿色店」をご紹介します。


店舗名 (架空) | 柿色店 |
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経営形態 | 個人事業 |
立地環境 | 都心部のベイエリア |
業種 | 書店 |
サービス形態 | 対面販売+カフェ併設 |
定休日・営業時間 | 日曜定休・11:00〜20:00 |
従業員数 | 1人 |
開業 | 開業8年目 |
店舗の特長 | 海の見えるテラス席と自家製ハーブティーが人気 |
主要な来店方法 | 公共交通 |
来店客の傾向 | SNS経由の来店がじわじわ増加 |
ターゲット層 | 高齢者/若年層にも拡大中 |
開業理由 | 副業として始めた |
収益構造 | 店舗販売中心 |
主な競合媒体 | YouTube |
競合状況 | 近くに大型チェーンがあり価格競争が起きやすい |
今後の展望 | 常連客を大切にしつつ若年層にも認知を広げたい |
デジタル対応状況 | デジタル強者 |
過去の販促経験 | コラボ企画 |
SNS活用の目的 | 季節商品をもっと告知したい |
投稿の主な内容 | 商品の紹介 |
SNS発信に関する情報
SNSの運用状況や発信スタイルについてまとめました。
SNS活用状況 | 活用中 |
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投稿内容の主軸 | 書籍・ハーブティーの紹介、店内風景 |
使用機材 | スマホ+三脚 |
投稿スタイル | 自然光を活かした写真と丁寧な文体 |
投稿頻度 | 週1〜2回 |
協力体制 | 基本的に1人で担当 |
フォロワー対応 | コメントは可能な限り返信、DMは営業後に確認 |
発信の目的 | 店の空気感や季節感を伝えたい |
悩み・困りごと | 過去の投稿が伸びた理由が分からず再現できない |
投稿に対する反応 | 「インスタ見て来ました」と言われることがある |
モチベーションの源 | 誰かの心に届いたと感じられた時 |
SNS担当になった経緯

SNS担当になったきっかけは、「もっとお店を知ってもらいたい」という気持ちから。 SNSで話題のカフェや書店を見て、自分の店でも挑戦できるのではと感じ、スマホでの投稿を始めました。
担当者の価値観・こだわり
- 「静かで心地よい時間」を伝える発信を大切にしている
- バズることより、誰か一人の心に残る発信をめざしている
- 投稿文は丁寧に、写真は自然光と空気感を大切に
- SNSは得意じゃないけれど、誰かの反応に支えられて続けられている
- 写真やディスプレイは、「自分らしさ」を大切にしている
現状の課題(架空)

ここでは、堀さんからヒアリングした内容をもとに、現時点で抱えている課題を整理していきます。
投稿の手応えがなく、再現できない
過去に思いがけず反応が大きかった投稿がありましたが、何が良かったのか分からず再現できない状態が続いています。 仮説も立てきれず、似た内容を投稿しても反応が鈍く、手応えのなさに戸惑いがあるとのことです。
忙しくて投稿の優先度が下がる
1人で店を切り盛りしているため、SNSはどうしても後回しに。 開店準備や経理作業など、日々の業務で手一杯になり、気づけば前回の投稿から何日も空いてしまうことが悩みのひとつです。
写真や動画が単調になりがち
自然光で落ち着いた写真を心がけているものの、同じような構図や内容になりがちで、変化をつけにくいとのこと。 とくに動画は「何を撮っていいか分からない」状態で、投稿が続かなくなる原因になっています。
数字より伝えたい想いがある
「バズらなくても伝わればいい」と思いつつ、数字が伸びないと少し気持ちが沈んでしまう。 本来は“空間の心地よさ”や“穏やかな時間”を伝えたいのに、SNSの評価軸とのギャップに悩んでいます。
動画投稿がうまくいかない
動画に挑戦してみたものの、思ったように雰囲気が伝わらず、撮影や編集にも時間がかかってしまう。 「音」「光」「尺」などの調整が難しく、途中で諦めてしまうこともあるとのことでした。
SNS・動画活用による改善提案

「再現できた投稿」の仮説を立てる
過去に伸びた投稿の傾向をあらためて検証し、「構図」「タイミング」「文章量」などの観点から仮説を整理。 再現可能な要素を引き出し、コンテンツ制作のヒントにします。
空間の魅力を動画で切り取る
ハーブティーを注ぐ手元や、テラス席に差し込む光の変化など、“静かな動き”をテーマに動画化。 空間の心地よさをSNSでも伝えられるよう、短尺で撮りやすい構成にします。
季節テーマで発信内容に幅を
春は「本とハーブ」、夏は「海辺の読書」など、季節ごとのテーマを設けて発信を設計。 リピーターにも新鮮に映る工夫を取り入れ、投稿の幅を広げます。
テンプレート化で投稿の負担軽減
写真+短文の定型フォーマットを複数用意し、内容を当てはめるだけで投稿できるように設計。 「今日は何を出そう?」という負担を減らし、継続しやすくします。
“無理せず続けられる運用”を整える
週1〜2回、開店前か閉店後に投稿するサイクルをベースに、無理のない運用リズムを確立。 「できた時だけでもいい」という柔軟さも織り交ぜて提案します。
提案によって期待される未来の変化

お客様の反応が可視化される
どの投稿にどんなコメントが付いたかを可視化することで、反応の傾向がわかりやすくなり、投稿内容の判断材料になります。
投稿に対する自信が持てる
反応の変化や「見ましたよ」の声が増えることで、「これでいいんだ」という安心感が得られ、発信への自信がつきます。
発信が習慣化しやすくなる
投稿のテンプレートやルーティンが整えば、「今日はこれを出そう」と自然に動けるようになり、SNSが日常に溶け込みます。
常連・新規ともに来店動機に
投稿を見て来店する新規客が増えるだけでなく、常連さんとの話題にもなり、店舗での接客にも良い循環が生まれます。
空間の魅力がSNSでも伝わる
静かで落ち着いた空間がSNS上でも伝わることで、共感してくれる層が増え、よりお店に合ったフォロワーとのつながりが生まれます。
SNS運用サポートのご案内

投稿企画の整理と設計
発信の軸を明確にし、堀さんの店らしい投稿企画を一緒に考え、月単位での投稿設計をサポートします。
季節ごとの撮影サポート
お店の雰囲気や季節感を引き出す撮影を、企画から撮影・仕上げまで伴走サポート。スマホでも十分映える工夫を提案します。
スマホでできる動画編集支援
短尺動画の構成づくりから、簡単な編集操作までマンツーマンでレクチャー。編集アプリの選定や操作手順もご案内します。
Instagram運用の定例伴走
月1回の定例チェックインで、フォロワー推移や投稿の反応を一緒に振り返り。気づきと改善につなげる時間を設けます。
必要に応じた内製化支援
堀さんのペースにあわせ、徐々に自走できる形へサポート。投稿の型や企画ノウハウを残せるよう支援します。
まとめとご相談のご案内

無理なく続けられる発信へ
日々の業務に追われながらも、堀さんが「できそう」と思えるSNS運用の形をご提案しました。
自分らしい発信の再構築
自然光や店の静けさを活かした投稿で、“らしさ”を失わずに発信を強化できる道筋を描いています。
感覚と数字のバランスを整える
「伝えたい想い」と「伸びる投稿」の両立を目指し、再現性のある発信スタイルを模索していきます。
お客様との関係性が変わる
SNSを通じた発信が、常連との会話や新規来店のきっかけになるような変化が生まれます。
発信の悩みは一人で抱えなくていい
同じように発信に悩む方へ。無理なく、でも確かに前に進めるサポートを、私たちはご用意しています。