
Vol.50 SNS歴4年でも伸び悩む…若手スタッフが感じた発信の壁と共感される改善策
篠原 隆司
SNS運用を任された研修中スタッフが抱える「伸び悩み」のリアルな悩みに向き合い、無理なく続けられる改善策を提案します。
「SNSに慣れてるはずなのに、最近うまくいかない」
そんな声に応える今回の提案。
発信の“うまくいかない”は、技術よりも気持ちの問題かもしれません。
この記事では、架空のヒアリング内容をもとに、SNS初心者の方でも取り組める運用プランと具体的な施策をご紹介します。
企画の趣旨
こんにちは、「SNS運用 勝手に企画提案」担当のゆり子です。
動画編集、SNSのことはゆり子が担当してまいります。
よろしくお願いいたします。
「SNS運用 勝手に企画提案」は実在しない架空の人物・お店を設定し、弊社にSNS運用の相談があったていで私なりの考えを交え提案していく企画です
本ページに記載の内容はお店も人物も実在しない架空のものです
相談者プロフィール(架空)
今回ご相談いただいたのは、中古カメラ専門店でSNS運用を担当している澤井ちづるさんです。 店舗業務の合間を縫いながら、店の雰囲気を伝える丁寧な投稿を続けています。
澤井ちづるさん(架空)
SNS担当の澤井ちづるさんについて、基本情報をご紹介します。

氏名 (架空) | 澤井 ちづる |
---|---|
氏名カナ | サワイ チヅル |
性別 | 女性 |
年齢 | 26歳 |
立場 | 従業員(研修中) |
SNS担当になった経緯 | SNSの改善を期待され、新設ポジションとして任された |
SNS経験・実績 | SNS歴4年。前職での経験を活かし、EC連携投稿で売上実績あり |
SNS以外の担当業務 | 経理・伝票整理などのバックオフィス業務も兼務 |
店舗プロフィール(架空)
澤井さんが勤務する「ひかりのわカフェ」は、観光地にある中古カメラ専門店です。 店名とは裏腹にカフェ営業はなく、レトロな内装でカメラのある暮らしを提案しています。


店舗名 (架空) | ひかりのわカフェ(中古カメラ店) |
---|---|
経営形態 | 個人事業 |
立地環境 | 地方都市の観光通り沿いにある路面店 |
業種 | 中古カメラ専門店 |
サービス形態 | 来店型+EC販売 |
定休日・営業時間 | 日曜定休・11:00〜20:00 |
従業員数 | 1人(+研修中スタッフ1名) |
開業 | 開業15年目 |
店舗の特長 | 木製什器と自然光を活かした、親子連れにも優しい空間設計 |
主要な来店方法 | 観光ついでに立ち寄る一見客、車来店も多い |
来店客の傾向 | 20〜50代のカメラ愛好家、一部地域の親子連れ |
ターゲット層 | 旅行好きな主婦層、レトロ趣味の若者層 |
開業理由 | 家業として継承、地元での独立を志して開業 |
収益構造 | 店舗販売、委託販売、EC販売の三本柱 |
主な競合媒体 | ブログ、Googleマップ、写真系インフルエンサー |
競合状況 | イベント時に限り、地域の雑貨店や写真館と競合 |
今後の展望 | ECサイトを強化し、全国からの購入を増やしたい |
デジタル対応状況 | 店主はアナログ派。澤井さん主導でSNSとECを推進 |
過去の販促経験 | 地域新聞や紙媒体への掲載実績あり |
SNS活用の目的 | 地域外の新規客にアプローチして販路を拡大 |
投稿の主な内容 | 作業風景、整備中のカメラ、店の空気感 |
SNS発信に関する情報
SNSは「丁寧な暮らしとカメラのある日常」を伝えるツールとして活用しています。
SNS活用状況 | 活用中(Instagram中心) |
---|---|
投稿内容の主軸 | 整備中のカメラ、作業風景、店の雰囲気 |
使用機材 | ミラーレスカメラ(一部スマホ) |
投稿スタイル | 写真メイン+短文。自然光や空気感を重視 |
投稿頻度 | 週1回目標。不定期になることもある |
協力体制 | 主に本人が担当。店主が写真提供することもあり |
フォロワー対応 | コメントはなるべく返信。DM対応は限定的 |
発信の目的 | 店の空気感やていねいな暮らしを伝え、共感でつながる |
悩み・困りごと | タグ選定や投稿の反応にムラがあり、伸び悩みを感じている |
投稿に対する反応 | 「雰囲気が伝わる」などのコメントが励みになる |
モチベーションの源 | 共感コメントや「この投稿見ました」の声 |
SNS担当になった経緯

SNS担当になったきっかけは、店主から「今の投稿、もう少し工夫できないかな?」と声をかけられたことでした。
当初は研修中の立場ということもあり、業務を覚えることが最優先でしたが、前職でSNSを扱っていた経験を買われ、新設ポジションとして正式に任されることに。
投稿内容を整える中で「伝わる写真」や「商品背景のストーリー性」に気づき、少しずつお客様の反応も増えていきました。
成果を実感する一方で、「もっと多くの人に見てもらうには?」という次の壁に悩むようになり、今回の相談につながっています。
担当者の価値観・こだわり
- 写真は自然光と背景にこだわり、“ありのままの店内”を大切にしている
- お客様との接点になる投稿は、誠実で誇張のない表現を心がけている
- 自分が撮りたいものではなく、“お客様が見たい瞬間”を探している
- 季節感や空気感が伝わるように、写真に一言添えるスタイルを続けている
- SNSは数字のためではなく、“店と人をつなぐ”ための手段と考えている
現状の課題(架空)

ここでは、澤井さんからヒアリングした内容をもとに、現時点で抱えている課題を整理していきます。
ハッシュタグの活用が感覚頼り
投稿には毎回いくつかのハッシュタグをつけているものの、どのタグが効果的か分からず、選定が勘になっているとのこと。 過去の投稿との比較検証もできておらず、伸びた理由も掴みきれていません。
反応が安定せず、数字に振り回されがち
バズった投稿とそうでない投稿の差が激しく、何が良かったのか再現性を持てない状態。 「あまり見られないと気が重くなる」と語る姿にはリアルな葛藤が感じられました。
業務との両立で投稿が後回しになる
経理や伝票整理などの事務作業を優先する日も多く、気づけば2週間投稿が空いてしまうことも。 「気持ちはあるのに手が動かない」という焦りもあるようです。
店主との温度差に悩むことも
店主は「投稿してくれて助かってるよ」と言いつつも、反応数や成果にはあまり関心がない様子。 「何のためにやってるんだろう?」と感じる瞬間があり、モチベーション維持が難しい一因です。
写真の質に自信が持てない
カメラ店でありながら、自身の写真に“プロらしさ”がないことを気にしている澤井さん。 投稿用に撮った写真が「趣味っぽく見えるかも」と感じて、投稿をやめたこともあったそうです。
SNS・動画活用による改善提案

ここでは、澤井さんのお悩みに対してご提案したいSNS・動画活用の具体的なアイデアをご紹介します。
「写真で伝える店の空気感」を継続して発信
澤井さんの投稿は、“映える”より“伝わる”を大切にしているのが魅力。 写真の技術よりも、「この瞬間が好き」という気持ちを優先することで、共感を呼ぶ投稿になります。
動画で「音」や「手の動き」を見せてみる
商品を拭く布の音や、レンズを外す手の動きなど、“音と動き”のある動画は没入感を生みます。 5〜10秒の短尺動画から始めてみるのがおすすめです。
ハッシュタグ選定は「検索目線」に変える
投稿者視点ではなく、検索する人の目線でタグを選ぶだけで大きく変わります。 たとえば「#中古カメラ女子」や「#昭和レトロ旅」など、文脈にあったタグに目を向けてみましょう。
スケジュール表を使って投稿を習慣化
投稿を“思いついたとき”にしていると波が出てしまうため、1週間ごとにテーマを決めてみましょう。 「月曜=作業風景、水曜=商品紹介」などルール化すると継続がしやすくなります。
投稿への「共感コメント」を可視化して自信に
コメント欄で「この写真素敵ですね」と言われた投稿は一覧化しておくと、自信と振り返りに役立ちます。 数字に頼らない“温かい反応”こそが、継続の鍵になります。
提案によって期待される未来の変化

ご提案の実施によって、澤井さんのお店にどのような変化が期待できるかをまとめました。 SNSの力で広がる未来のイメージを描いていきます。
投稿への迷いが減り、発信が習慣になる
目的やスタイルが明確になることで、「何を投稿しよう?」という悩みが減り、気軽に発信ができるようになります。
共感コメントの蓄積が、自信につながる
数値ではなく声に目を向けることで、自分の発信に価値を見出せるようになり、SNSが前向きな習慣になります。
観光客からのEC購入が増える
店の雰囲気や世界観がSNSを通じて伝わることで、遠方からの購入・問い合わせが自然に増加していきます。
スタッフ間で投稿の認識が共有される
投稿目的が明文化されることで、店主との認識のズレが減り、方向性の共有がしやすくなります。
動画の導入でファン層が広がる
静止画では伝わりきらなかった“音”や“手触り”が伝わり、動画を通じて新たなフォロワー層を獲得できます。
SNS運用サポートのご案内

弊社が提供できる支援内容を整理しました。SNSや動画に不安がある方でも安心してご相談いただけます。
投稿の見直しと改善アドバイス
現在の投稿内容やスタイルを一緒に振り返り、方向性やターゲットに合わせた見直しを行います。
動画導入に向けた企画サポート
機材やテーマ選定、構成作りまでを丁寧に伴走。初心者でも無理なく動画投稿を始められる体制を整えます。
投稿カレンダーの作成支援
業務の忙しさに配慮しながら、無理なく続けられる投稿スケジュール表を一緒に設計します。
ハッシュタグ分析サポート
実際のデータや事例に基づいて、より効果的なタグ選定や文脈の工夫をご提案します。
スタッフ間の共通理解を深めるワークショップ
SNS運用を担当者任せにせず、スタッフ間で目的を共有できるような研修や話し合いの場をサポートします。
まとめとご相談のご案内

最後に、今回のご提案を振り返りつつ、同じようなお悩みを抱える皆さまへのメッセージとご案内をお届けします。
SNSは、得意じゃなくても続けられる
完璧でなくても、思いがこもった投稿は届きます。大切なのは“自分らしく続けること”。
悩みは「止まっている証拠」ではなく「見直しのチャンス」
伸び悩みやモヤモヤは、投稿の目的を再確認するチャンスです。
継続のコツは“共感の積み重ね”
大きなバズより、「素敵だね」の一言が力になります。
動画は“写真だけでは届かない空気”を伝えられる
動きや音があることで、さらに深い魅力を届けることができます。
一人で悩まず、相談してみてください
私たちは、“SNSに悩むすべての方”の味方です。気軽に話せる相手としてお声かけください。