Vol.25 個人ベーカリーのSNS投稿が続かない?共感から始める無理なく続ける発信術

パン屋の店主が抱える「SNSを頑張っているのに効果が見えない…」という悩みに寄り添い、無理なく続けられる発信の工夫をご提案します。

お客様の心に届くのは、共感できるリアルな発信。
技術よりも、伝えたい気持ちがあるかどうか。
そんな“やさしいSNS運用”のヒントをお届けします。

この記事では、架空のヒアリング内容をもとに、SNS初心者の方でも取り組める運用プランと具体的な施策をご紹介します。

企画の趣旨

こんにちは、「SNS運用 勝手に企画提案」担当のゆり子です。
動画編集、SNSのことはゆり子が担当してまいります。
よろしくお願いいたします。

本ページに記載の内容はお店も人物も実在しない架空のものです

相談者プロフィール(架空)

今回ご相談いただいたのは、地方都市の住宅街でパン屋「雨つぶ舎店」を営む吉江美里さんです。素材にこだわるパンづくりを続けながら、SNS発信にも力を入れ始めています。

吉江 美里さん(架空)

SNS担当の吉江 美里さんについて、基本情報をご紹介します。

相談者プロフィール表
氏名 (架空)吉江 美里
氏名カナヨシエ ミサト
性別女性
年齢58歳
立場店主
SNS担当になった経緯ちょっとバズってみたくて…という気持ちから開始
SNS経験・実績SNS歴1年、週2回投稿を継続中
SNS以外の担当業務仕込み・販売・清掃など店舗運営全般

店舗プロフィール(架空)

吉江さんがひとりで切り盛りするパン屋「雨つぶ舎店」をご紹介します。

店舗のプロフィール表
店舗名 (架空)雨つぶ舎店
経営形態法人(1店舗運営)
立地環境地方都市郊外の住宅街
業種パン屋
サービス形態店舗販売中心+オンライン対応
定休日・営業時間火曜定休・9:00〜17:00
従業員数1人
開業16年目
店舗の特長国産小麦と天然酵母にこだわったパン
主要な来店方法公共交通・徒歩
来店客の傾向平日は主婦、週末は家族連れや観光客
ターゲット層地元の主婦層や健康志向の方
開業理由転職して始めたパン屋
収益構造店舗販売中心
主な競合媒体YouTube
競合状況競合は少ないが地域での認知が低い
今後の展望1店舗集中型でファンを増やしたい
デジタル対応状況やや活用
過去の販促経験イベント参加など
SNS活用の目的店舗の認知度を上げたい
投稿の主な内容四季折々の風景とパンの紹介

SNS発信に関する情報

吉江さんが日々のパンづくりと並行して行っているSNS発信の現状をまとめました。

SNS発信に関する情報表
SNS活用状況やや活用
投稿内容の主軸焼き上がりのパン・店内風景
使用機材スマホ(明るさだけ簡単加工)
投稿スタイル写真+ひとことのシンプルな形式
投稿頻度週2回程度
協力体制本人のみで運用
フォロワー対応コメントには気づいたときに返信
発信の目的もっと多くの人に店を知ってほしい
悩み・困りごと投稿の効果が見えず改善に活かせない
投稿に対する反応「美味しそう」といった反応があるが少なめ
モチベーションの源見てくれる誰かがいるという実感

SNS担当になった経緯

SNS担当になったきっかけは、「ちょっとバズってみたくて…」という素直な気持ちからでした。

パンづくり一筋で16年。
口コミや紹介だけでやってきた中、最近では「もっと多くの人に知ってもらいたい」と考えるようになり、1年前にInstagramのアカウントを開設。

初めは焼きあがったパンをスマホで撮って載せるだけの投稿でしたが、少しずつ「続けることの大切さ」や「見てくれる誰かがいる嬉しさ」に気づくように。

投稿に対して「これ、おいしそう」とコメントをもらえた日には、思わず笑顔に。
SNSはまだまだ手探り。
でも、お店のこと、パンのこと、少しずつでも伝えていきたいという思いが、続ける力になっています。

担当者の価値観・こだわり

  • 安心して食べられるパンを、丁寧に届けたい
  • 流行よりも、自分らしさと誠実さを大切にしたい
  • SNSも無理せず、続けられる方法で取り組みたい
  • 写真の雰囲気から、店のやさしさが伝わってほしい
  • “伝えること”もまたパンづくりの一部だと思っている

現状の課題(架空)

ここでは、吉江さんからヒアリングした内容をもとに、現時点で抱えている課題を整理していきます。

効果測定のやり方がわからない

投稿を続けているものの、どんな投稿が反応を得ているのかが見えていません。いいねの数や閲覧数に一喜一憂するものの、改善に活かすことができず、同じような投稿が続いています。

発信の方向性に迷いがある

商品紹介をするべきか、店の雰囲気を伝えるべきか、個人の想いを語っていいのか――。発信の軸が定まらず、毎回悩みながら投稿しています。

忙しくて投稿が後回しになる

仕込みから販売までをひとりでこなしているため、日々の業務で手いっぱい。SNSに使う時間がなかなか確保できず、投稿内容の準備が間に合わない日もあります。

「バズる」ことへの漠然とした期待と不安

「もっと見てもらいたい」という気持ちはあるものの、いざバズったときの対応や期待値のコントロールに不安があります。何を目指すべきかが明確になっていません。

他店との差別化が難しい

競合が少ないとはいえ、SNSでは多くのベーカリーが写真や動画を発信しています。その中で「雨つぶ舎店らしさ」を出すにはどうすればよいか、悩んでいます。

SNS・動画活用による改善提案

ここでは、吉江さんのお悩みに対してご提案したいSNS・動画活用の具体的なアイデアをご紹介します。

「いいね数」ではなく「伝えたい軸」で投稿を整える

投稿の評価を反応数だけに頼らず、「伝えたい価値」から逆算して投稿内容を考えるようにします。 たとえば、「素材へのこだわり」や「家族で食べる安心感」といったテーマを決めて、投稿のトーンを統一すると、届けたい層に響きやすくなります。

1日1カット、店内の日常を撮りためる

焼き上がりの様子や店内の光景など、何気ない1カットを撮っておく習慣を。忙しくても「記録だけ残す」運用にしておけば、あとでまとめて投稿を作ることが可能です。

動画は「手元+BGM」の簡易スタイルで

パンをこねる、成形する、焼き上げるなどの「手元作業」を短く撮影し、文字やナレーションは最小限に。映像と音だけで空気感を伝えるスタイルは、無理なく続けられます。

ストーリーズやハイライトで「お店の今」を発信

写真投稿が大変な日は、ストーリーズを活用。「今日の焼き上がり」や「おすすめパン」を気軽に発信できる手段として位置づけることで、頻度を保ちつつ負担を軽減します。

フォロワーとの距離感を“返しやすい距離”に保つ

コメントをもらったら、無理なく返せる範囲で感謝の気持ちを伝えることを心がけましょう。やり取りが負担にならない設計で、ゆるやかな関係性を築いていけます。

提案によって期待される未来の変化

ご提案の実施によって、吉江さんのお店にどのような変化が期待できるかをまとめました。
SNSの力で広がる未来のイメージを描いていきます。

「パンが美味しそう」の先にある“想い”が伝わる

こだわりや日々の姿勢が伝わる発信ができるようになり、「この人の作るパンを食べたい」という共感が生まれます。

情報発信が「不安」から「楽しみ」に変わる

無理なく続けられる方法にシフトすることで、「しんどいけどやらなきゃ」から「今日は何を伝えようかな」へと気持ちが前向きに。

常連以外にも、店の魅力が届くようになる

通販利用や観光客など、これまで接点がなかった人にも情報が届きやすくなり、来店・購入のきっかけになります。

投稿に自信が持てるようになる

反応に一喜一憂するのではなく、自分の発信に「意味がある」と実感できるようになり、迷いが減っていきます。

「また見たい」「また来たい」と思われる店に

発信を通じて、お客様とのつながりが深まります。店舗の記憶がSNSに残ることで、リピーターづくりにもつながります。

SNS運用サポートのご案内

弊社が提供できる支援内容を整理しました。SNSや動画に不安がある方でも安心してご相談いただけます。

初期設計から投稿の習慣化まで、やさしく伴走します

お店のスタイルに合わせて、無理なく続けられる投稿設計をご提案。慣れるまでは投稿の下書き確認なども丁寧に対応します。

動画制作や投稿代行など、必要な部分だけ外注可能

すべてをお任せいただく必要はありません。「この部分だけ手伝ってほしい」というご要望に柔軟に対応できます。

月1回の壁打ち相談で、継続しやすい仕組みを

月1回のオンライン相談では、投稿の振り返りや次の方針決めを行います。ひとりで抱え込まない仕組みづくりをサポートします。

低予算でもOK。できる範囲で確実に前進

小規模店舗・個人事業主の方でも利用しやすい価格帯で、必要な支援を選べるプランをご用意しています。

地域に根ざした個人店の発信を、私たちは全力で応援します

大手にはない魅力を持つ、地域の小さなお店の発信こそ、伝える価値があると考えています。私たちがそのお手伝いをします。

まとめとご相談のご案内

最後に、今回のご提案を振り返りつつ、同じようなお悩みを抱える皆さまへのメッセージとご案内をお届けします。

「伝えたい気持ち」を、あきらめなくていい

技術や知識がなくても、「伝えたい」という想いがあれば大丈夫。続けることで、ちゃんと伝わります。

「発信=宣伝」ではない新しい見せ方

売り込むのではなく、空気感や想いを届ける。そうした発信でもお客様は反応してくれます。

できる範囲で、続けられる形で

完璧を目指す必要はありません。あなたのペースで、あなたの言葉で続けることが一番大切です。

誰かひとりに届く発信が、次の来店につながる

バズらなくても、誰かひとりの心に残れば成功。そうした小さな積み重ねが、お店の未来を変えていきます。

まずは小さな一歩から。お気軽にご相談ください

この記事を読んで「自分も同じかも」と感じた方へ。はじめの一歩を、一緒に考えてみませんか?