
Vol.19 SNSが苦手なベテラン担当者へ。見栄えより“想い”で伝える発信術
篠原 隆司
SNS運用に苦手意識があるベテラン担当者が、「見栄え」ではなく「伝えたい想い」を軸に再スタートするための提案記事です。
「自分にはおしゃれな投稿は無理かも…」
そんな声をよく耳にします。でも、伝える力はきっと誰の中にもあります。
今回は、地元の商店で奮闘する相談者・渡部さんの事例をご紹介します。
この記事では、架空のヒアリング内容をもとに、SNS初心者の方でも取り組める運用プランと具体的な施策をご紹介します。
企画の趣旨
こんにちは、「SNS運用 勝手に企画提案」担当のゆり子です。
動画編集、SNSのことはゆり子が担当してまいります。
よろしくお願いいたします。
「SNS運用 勝手に企画提案」は実在しない架空の人物・お店を設定し、弊社にSNS運用の相談があったていで私なりの考えを交え提案していく企画です
本ページに記載の内容はお店も人物も実在しない架空のものです
良かったらSNSのDM( X (担当:ゆり子) / Instagram (担当:ゆり子) )やお問い合わせフォームからご相談ください SNSのフォローもよろしくお願いいたします
相談者プロフィール(架空)
今回ご相談いただいたのは、地方都市の商店街で店舗運営を支えるベテラン従業員、渡部 和紀さんです。SNS運用に悩みつつも、店舗の魅力を丁寧に伝えたいと模索中です。
渡部 和紀さん(架空)
SNS担当の 渡部 和紀 さんについて、基本情報をご紹介します。

氏名 (架空) | 渡部 和紀 |
---|---|
氏名カナ | ワタナベ カズキ |
性別 | 男性 |
年齢 | 56歳 |
立場 | ベテラン従業員 |
SNS担当になった経緯 | 外注をやめて社内対応へ切替。経験者として白羽の矢が立った |
SNS経験・実績 | SNS歴4年。キャンペーン投稿で話題になった実績あり |
SNS以外の担当業務 | 経理・伝票整理・イベント準備など店舗全般 |
店舗プロフィール(架空)
渡部さんがSNS発信を行っているのは、地域の人に親しまれる「ゲストハウス あまつ風商店」です。


店舗名 (架空) | あまつ風商店 |
---|---|
経営形態 | 個人事業 |
立地環境 | 地方都市の中心部、商店街の一角 |
業種 | ゲストハウス |
サービス形態 | 店舗販売+通販対応 |
定休日・営業時間 | 水曜定休・10:00〜18:00 |
従業員数 | 4人(うち2名パート) |
開業 | 開業10年目 |
店舗の特長 | 棚の高さを低く設計。子連れ・高齢者にもやさしい空間 |
主要な来店方法 | 口コミ・紹介・イベント出店での接点 |
来店客の傾向 | 地元の高齢者、子育て世代、常連が中心 |
ターゲット層 | 高齢者+地域の子育て世代 |
開業理由 | 異業種からの転職。地域と関わる仕事をしたかった |
収益構造 | 店舗販売+イベント売上+通販 |
主な競合媒体 | |
競合状況 | 地域に同業は少ないが、知名度は低め |
今後の展望 | SNSとリアルイベントの連動による集客強化 |
デジタル対応状況 | デジタル強者(業務に支障なし) |
SNS活用状況 | やや活用中 |
過去の販促経験 | キャンペーン・イベント・クーポン発行など |
SNS活用の目的 | イベントと連動し、集客や認知を広げたい |
投稿の主な内容 | 作業風景・商品棚・準備中の様子 |
SNS発信に関する情報
SNS運用は継続中ですが、投稿の質や見栄えに悩みを抱えています。
SNS活用状況 | やや活用中(週1〜2回) |
---|---|
投稿内容の主軸 | 作業風景や店内のひとコマ |
使用機材 | スマートフォンのみ(自然光撮影) |
投稿スタイル | 写真+ひとこと/自然体・やさしい語り口 |
投稿頻度 | 週1〜2回。営業後や定休日前にまとめ撮り |
協力体制 | 本人中心に投稿。撮影は家族やスタッフが補助 |
フォロワー対応 | コメントには丁寧にお礼/DMは必要時のみ |
発信の目的 | 店舗の雰囲気を伝え、地元に親しみを持ってもらう |
悩み・困りごと | 見栄えに自信がない/何を投稿すべきか迷う |
投稿に対する反応 | 「見てますよ」「行ってみたい」の声が励みに |
モチベーションの源 | 誰かの心に届いたと感じた瞬間の嬉しさ |
SNS担当になった経緯

SNS担当になったきっかけは、店舗としてSNSの外注をやめ、社内で対応していこうという方針に変わったことでした。もともとSNSに携わっていた経験がある渡部さんが「なら、やってみようか」と任されることに。以前、イベントキャンペーンの投稿で話題になったこともあり、「そのときのように、もう一度反響を得たい」という思いもあったそうです。ただ、当時と比べて投稿のハードルが上がっているように感じる今、なかなか踏み出せない日もあると話します。
担当者の価値観・こだわり
- 見栄えよりも、手仕事の丁寧さや日常の温かみを伝えたい
- 気取らず、店舗の「ありのまま」を届けたい
- お客様との会話を大切にし、無理のない範囲で発信したい
- 投稿が誰かの「安心」や「きっかけ」になれば嬉しい
- 自分ひとりで抱え込まず、スタッフや家族と一緒に続けたい
現状の課題(架空)

過去の成功体験が逆にプレッシャーになっている
以前の投稿で大きな反響があったことが、現在では「またあれ以上の投稿をしなければ」という無言のプレッシャーになっています。期待に応えたい気持ちはあるものの、投稿のたびに構えてしまい、発信の手が止まりがちです。
照明や撮影環境が整っておらず、見栄えに自信が持てない
自然光頼みのスマホ撮影では、どうしても暗く写ったり、影が目立ったりすることがあります。投稿したい気持ちはあっても「この写真でいいのか」と迷い、結局やめてしまう日もあるとのことです。
本業と並行しながらのSNS更新が難しい
店舗業務や経理、イベント準備といった日々の仕事に追われる中、SNSだけに時間を割くのが難しいのが実情です。気づけば数週間空いてしまうこともあり、継続が課題になっています。
店舗の魅力をどう切り取ればよいか悩んでいる
棚や商品、スタッフの姿など魅力的な要素は多くありますが、どこをどんな風に撮れば伝わるのか分からないことも多いようです。意図が曖昧なまま投稿してしまい、結果的に反応が得られずモヤモヤすることも。
発信する内容に「正解が分からない」不安がある
「これを投稿していいのか」「見た人がどう思うのか」といった迷いが投稿前に生じるため、発信が後ろ向きになりがちです。気軽に相談できる相手もおらず、孤独感を抱える場面もあるとのこと。
SNS・動画活用による改善提案

ここでは、渡部さんのお悩みに対してご提案したいSNS・動画活用の具体的なアイデアをご紹介します。
自然光を活かした“午前中の一枚”投稿を習慣に
照明や機材が不足している場合でも、午前中の自然光を味方にすれば十分に見栄えのよい写真が撮れます。営業前や午前中の落ち着いた時間に「今日の棚」や「今準備している商品」など、日常のワンシーンを撮影することをルーティンにするだけで、無理なく投稿が続けられます。
「ありのまま」の動画で人柄や空気感を伝える
SNS映えを狙いすぎず、話しかけるような口調で短い動画を撮影する方法も効果的です。店主の声や店舗の音、手元の動きが伝わるだけで、お店の空気感が一気に身近になります。編集は不要で、スマホで一発撮りが基本。自然体が一番の魅力です。
スタッフや家族との“ゆるい分担制”を導入
投稿のすべてを一人で抱え込まず、「写真は娘さんが撮る」「動画のセレクトはスタッフが一言添える」といった形で、ゆるやかに分担できる仕組みを整えると負担が軽減され、継続もしやすくなります。「気づいた人が1枚撮る」くらいのルールでOKです。
伝えたいことを「テーマ化」して迷いを減らす
「今日はこの棚」「来週はイベント準備」「週末は発送作業」など、あらかじめ投稿のネタをテーマで分けておくと、毎回悩まずに済みます。投稿カレンダーまでは不要でも、手元に「こんな話題で投稿しようリスト」があるだけで心理的ハードルが下がります。
反応を“声”として記録しておくと励みになる
「インスタ見ました」「前の投稿、素敵でした」と言ってくれたお客様の声を、手帳やスマホのメモに残しておくのもおすすめです。数字だけでは分からないリアルな反応は、次の投稿への大きな励みになります。小さな共感が自信につながります。
提案によって期待される未来の変化

ご提案の実施によって、渡部さんのお店にどのような変化が期待できるかをまとめました。
SNSの力で広がる未来のイメージを描いていきます。
投稿が「義務」から「共有の楽しみ」に変わる
毎回の投稿がプレッシャーになっていた状況から、「誰かと一緒に運用する安心感」「見つけた“良い瞬間”を共有する喜び」が生まれ、SNS運用が前向きな活動になります。
常連客との距離がさらに縮まり、新規客との接点も増える
発信内容が日常的で温かみのあるものになれば、常連さんにも「いつも見てますよ」と声をかけてもらえるようになり、自然なクチコミの輪も広がります。
おしゃれ=特別ではなく、“地元の日常”として届く
無理に映えを狙わずとも、淡色フィルターや自然光の写真、手元動画などを通じて「この店、なんかいいね」と感じてもらえるようになります。温かみの伝わるおしゃれが実現します。
発信の目的が明確になり、迷いが減る
「来てもらいたい」「通販も知ってほしい」など、伝えたいことが定まり、それに沿った発信ができるようになることで、「これでいいのかな?」という不安が軽減されます。
本人のSNSに対する苦手意識が少しずつ薄れていく
完璧な写真でなくても投稿できること、見てもらえている実感があることを重ねることで、「自分にもできるかも」という感覚が自然に芽生えていきます。
SNS運用サポートのご案内

弊社が提供できる支援内容を整理しました。SNSや動画に不安がある方でも安心してご相談いただけます。
初期設計から投稿の習慣化まで、やさしく伴走します
「どこから始めればいいか分からない」という方には、テーマ設計や投稿スタイルの方向性決めから丁寧にサポートします。無理のない範囲で、続けられる型を一緒に作ります。
動画制作や投稿代行など、必要な部分だけ外注可能
投稿は自分でやりたいけど動画だけ作ってほしい…そんな“部分的な頼り方”も歓迎です。必要なタイミングだけお手伝いする、柔軟な体制をご用意しています。
月1回の壁打ち相談で、悩みを抱え込まない仕組みづくり
日々の投稿に詰まったとき、誰かに話せるだけでも違います。定期的な壁打ち相談で、運用の不安や迷いをこまめに解消し、安心して続けられる環境を整えます。
低予算でもOK。できる範囲で確実に前進する支援体制
「大きな予算は出せない」「小さく始めたい」という方でも、無理なく前進できるようご提案します。ひとつずつ、できることから一緒に取り組みましょう。
地域に根ざした個人店の発信を、私たちは全力で応援します
華やかじゃなくても、続けることに意味があります。地道に営む個人店が、ちゃんと見つかるように。私たちはあなたのお店の“伝えたい想い”に寄り添います。
まとめとご相談のご案内

最後に、今回のご提案を振り返りつつ、同じようなお悩みを抱える皆さまへのメッセージとご案内をお届けします。
「自分にも当てはまるかも」と思った方へ
今回のご相談内容は、特別なケースではありません。SNSが苦手、でもやらなきゃ…そう思っている方にこそ、一度読んでいただきたい事例です。
まずは小さな一歩から始めてみませんか?
毎日投稿しなくても、立派な機材がなくても、「伝えたい」という気持ちがあれば大丈夫。できることから、ゆるやかに始めていきましょう。
ご相談は無料です。お気軽にどうぞ
具体的に何を相談すればいいか分からない…そんな方も歓迎です。話してみることで、糸口が見つかることもあります。まずはお話を聞かせてください。
一緒に運用していく仲間として、寄り添います
私たちは「提案して終わり」ではなく、「一緒に考えて進める」姿勢を大切にしています。SNS担当の方の心細さに寄り添い、継続を支えます。
あなたのお店の“伝えたい”を、一緒に育てていきましょう
どんなに小さなお店でも、そこには伝える価値がある日常があります。その一歩が、きっと誰かの心に届きます。