ポールポッツとスーザンボイル。

なんだか久しぶりに聴きたくなって見てみた。
やばい。何度見ても背筋がゾクゾクする。

泣く・・・泣いちゃう。

フェイクじゃない、リアル。
リアルだから感動する。

ポールポッツは、しがない携帯電話の販売員。

「歌を歌っている時だけが唯一、自分に自信を持てる時間。」

なんにも自信の持てるものを持たないポールの発した言葉。

誰も期待なんてしていない。
ステージに出てきて何をするつもりなんだい?
審査員、観客の誰もがそう思っていただろう。

スーザンボイルは、スコットランド出身の中年女性。
ステージの上で彼女は言った。

「私の夢は歌手になることよ」

審査員、観客はドン引き。
失礼な書き方になるが、お世辞にも良いとは言えない容姿、夢を語るには生きすぎた年齢。
誰一人として彼女の口から「歌手」という言葉が出るなんて。そう思っていたことだろう。

ポールポッツとスーザンボイルには共通点がある。

2人とも、ヨーロッパのあるテレビオーディション番組(※)に出演している。
先の紹介で書いた「ステージ」とは、その番組のことだ。

そして、ブサイクであり、夢を語るには高齢というところまで共通している。

彼、彼女の歌が披露される。
その瞬間、会場の空気が変わる。
そして、スタンディングオベーション。

そのニュースは、瞬く間に世界中に広がることになる。

ポールの優勝が決まった時、辛口で有名な審査員の1人が言った。

「ポール!オレから一言いわせてくれ!来週から君のデビューアルバムを録音するぞ!」

その時の様子(番組)は、Youtube、にこ動、マイスペースなど、至るところで見ることが出来る。
デビューアルバムは3週連続1位。全世界で300万枚以上を売った。

スーザン・ボイルは惜しくも2位。
しかし知名度という点ではポール同様、世界中の人間がその存在を知ることとなる。

※ポールポッツは第一回、スーザンボイルは第三回に出場している。

まぁそんなこんなで、こういう系に弱い人は一瞬で泣いちゃうだろうなと思う。
でもなぁ・・・。歌を披露する前と後での、扱い方の違いに腹が立つんよね。

今までの人生。みんなからそういうふうに見られてきたんだろうな。

スーザンもこのような言葉を発している。
「みんながどう思っていたかは分かってる。けど、歌えればいいんでしょ?ミスコンじゃないんだから」

こういう人だからこそ、他の誰よりも素晴らしい才能を持っていて欲しいと願う。
そして、それが開花される瞬間ほど美しいものはないだろうと、この番組を見ながらいつも思う。

ポールポッツ
http://www.youtube.com/watch?v=5c1flQ1p6tI

スーザンボイル
http://www.youtube.com/watch?v=1t8m7CkpIK0
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※Youtubeの映像内でのセリフと、ウィキペディアの記事から引用している箇所があります。

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