Eclipse IDE 2020-09 をPHP・Web開発向けとしてWindows10にインストール
篠原 隆司
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Eclipse IDE 2020-09 は古いバージョンです。
最新版は「Eclipseカテゴリ」からご覧ください。
Eclipseの最新版が出ていたのでEclipse IDE 2020-09をインストールしました。
Eclipseは 4.8 Photon を最後に 2018年12月から3カ月ごとのリリースになりリリースした年月をバージョン名として扱うようになりました。
「2018-12」「2019-03」 「2019-06」 「2019-09」 「2019-12」「2020-03」 「2020-06」ときて今回は「2020-09」です。
インストール後、Eclipse を起動し「ヘルプ」から「Eclipse IDEについて」を確認すると「Version: 2019-12 (4.14.0)」と表示されています。
ここではWindows10 64bitに Eclipse IDE 2020-09 のzip版を新規インストールしていきたいと思います。ちなみに以前のバージョンはそのまま残します。
利用休止?併用?
2021年1月6日追記
ここに書いている内容は最新の 2020-12 バージョンで解消されています。
このページの内容でインストールしたのですが、いざ使い始めてみて問題が発生しました。
詳しくは▼です。
EclipseのPDT/PHPでクラスが警告になったり定義に移動できなくなったり
新規で作ってく分には▲で良いのですが、既存の・・しかも古くからやっているプロジェクトではちょっとした問題が出てきます。
PSRを強制される個所が出てきて、名前空間・クラス名とディレクトリ構造の関係を変えていく必要が出てきています。
何年物のプロジェクトだと、PSRを取り入れつつも完全に対応できないケースもあります。
ということでそれはさすがに大変すぎなので、新規で作っていくプロジェクトはこのあたりに対応しつつ最新版のEclipseを使用します。
で、既存のプロジェクトについては過去バージョンのEclipseを使うことにします。
この問題が出てきたのが、2020-06バージョンからなので、2020-03バージョンがこの問題を回避できる最新バージョンということになります。
もしかしたら設定かなにかで無効化できるかもなんですが、今のところ見つけられてないのと、困らないのと、これ以上時間は割けないので今のところはこんな感じです。
また次回、2020-12バージョンのときにもうちょっと調査が進むと思います。
過去のバージョン
実際は2005年くらいから使っているのですが公に記事として掲載するようになったのは 4.7 Oxygen からになります。
ZIP版を使います
Eclipseの公式サイトに行って普通にダウンロードして進めていくと「exe形式のインストーラ版」になります。これはこれで良いと思いますので、インストーラから入れたい場合は本記事は役に立たないかもしれません。
本記事では、zip版をインストールしていきます。
zip版にすることで複数のEclipse(もしくは複数バージョンのEclipse)を同居させることができます。新しいEclipseをインストールしつつ、もしものときは以前のバージョンに戻せるようにします。
また、JAVA用のEclipse、Ruby用のEclipseとそれぞれ環境を整えて使い分けたりすることができます。
インストール
ダウンロード
https://www.eclipse.org/
Eclipseのトップページにアクセスします。
右上の端に「DOWNLOAD」と書かれたオレンジ色のボタンがありますので、クリックします。
「Donwload 64bit」と書かれたオレンジ色のボタンを押してしまいそうになりますが、こちらはインストーラ版のダウンロードへと進んできます。
ちなみにインストーラ版のファイル名 は「eclipse-inst-win64.exe」 です。
本記事ではzip版をインストールするので、ボタンの下にあるテキストリンクの「Download Packages」をクリックします。
パッケージの選択
いくつか並んでますので、下の方にある「Eclipse IDE for PHP Developers」までスクロールします。
右にある「Windows 64bit」をクリックします。
ここから「Download」を押すのですが、よく見るとTaiwan(台湾)からダウンロードするようになっています。
なので 「Select Another Mirror」 をクリックしてダウンロード元を変更します。
Japanが3つあります。
どれでも良いのでクリックします。
ちなみに「山形大学」が2つと「JAIST 北陸先端科学技術大学院大学」ですね。
「名前を付けて保存」のダイアログが出てきますので、好みの場所を選択して「保存」を押します。
eclipse-javascript-2020-09-R-win32-x86_64.zip
こちらのファイルがダウンロードされました。
配置 / インストール
ダウンロードしたzipを好みの場所に解凍するだけです。
私の場合は下図のように「eclipse-php-2020-09」というフォルダを作ってその中に入れています。
ちなみに左のツリーを見ると「eclipse4.5.1_Ruby」「eclipse4.7」「eclipse-php-2018-12」「eclipse-php-2019-03」 「eclipse-php-2019-06」 「eclipse-php-2019-09」 「eclipse-php-2019-12」 「eclipse-php-2020-03」「eclipse-php-2020-06」 があります。 このように他のバージョンと同居させて必要に応じて使い分けることができます。
愛用のプラグインに Shell ED というシェルスクリプト向けのプラグインがあったのですが、2019-12 で怪しくなり、2020-03 では使えなくなってしまいました。
どうしているかというと、シェルスクリプトを書くときは 2019-09 バージョンを起動して使っています。
こういうことができるので、バージョン違いの同居はおすすめです。
初回起動
空のフォルダを作成します
場所はどこでも良いので「新しいフォルダ―」を作成します。
※あとで消すフォルダ―なので言葉どおりどこでも良いです。
Eclipseを起動します
eclipse.exeをダブルクリックして起動します。
いつもならここで、eclipse.ini で --vm の設定をしていたのですが不要です。
eclipse.ini をエディタで開いてみると --vm が既に設定されていることが確認できると思います。
それでも自前のに変えるって方は書き換えたらOKです。
Workspaceを選択して起動
Workspaceの選択で「Browse」ボタンを押します。
最初に作成したフォルダを選択します。
「Launch」ボタンを押すと起動します。
起動したら終了
日本語化する
Pleiades プラグインをダウンロード
ダウンロードページ
http://mergedoc.osdn.jp/index.html#/pleiades.html
上のほうは関係ないので、ちょっと下にスクロールします。
「Pleiades プラグイン・ダウンロード」から「Windows」のボタンをクリックします。
「名前を付けて保存」のダイアログが出てきますので、好みの場所を選択して「保存」を押します。
pleiades-win.zip
こちらのファイルがダウンロードされました。
解凍して配置
ダウンロードしたら、上図のように「pleiades-win.zip」の中身を「eclipse」フォルダにコピーします。
※zip内の readme/readme_pleiades.txt に手順が書かれています。
対象は次のとおりです。
- features
- plugins
- readme
- eclipse.exe -clean.cmd
- pleiades-2020.09.20
setup、setup.exe.lnk は不要です。
eclipse.iniの編集
eclipse.ini をテキストエディタなどで開いて、最終行に下記2行を追記します。
これは日本語化のために必須の追記です。
-Xverify:none
-javaagent:plugins/jp.sourceforge.mergedoc.pleiades/pleiades.jar
ついでに、Xms と Xmx の値も変更しておきます。
Xms・・・eclipseが起動したときに確保するメモリサイズです。
Xmx・・・eclipseが使用できる最大のメモリサイズです。
下図では2048m としましたがお使いのパソコンのメモリと相談して数値を変えてください。
編集後のeclipse.iniは▲のようになります。24, 25行目を変更、27, 28行を追加しました。
クリーン起動
Pleiades を更新したり、他のプラグインを追加・更新した場合は起動オプションに -clean を指定して起動する必要があります。
「eclipse.exe -clean.cmd」をダブルクリックして起動します。
日本語になって起動します。
ワークスペースは前回起動時のがそのまま入っていると思いますのでそのまま 「起動」を押して起動します。
日本語になりました。
右上の×ボタンから終了します。
ショートカットの作成
ショートカットについては、繰り返しになりますので、▼の過去記事をご覧ください。
初めてEclipseを使う場合
Eclipseを起動します。
ワークスペースは上記までの手順で行ったのと同じものを選択して、起動ボタンを押します。
フォントの変更
Windowsだとフォントがおかしく感じると思います。
上のメニューより次のように辿ってください。
「ウィンドウ」>「設定」>「一般」>「外観」>「色とフォント」>「基本」>「テキスト・フォント」
「編集」を押して、フォント名「MS ゴシック」サイズ「9」に変更します。
以前の設定を引き継ぐ
設定は、上部メニュー「ウィンドウ」 > 「設定」です。
こちらの画面では大きく分けて3種類の設定を1つの画面で行います。設定ごとに保存されるファイルが異なります。
ほとんどの設定はワークスペースごともしくはプロジェクトごとに保存されているので、Eclipse本体を入れ替えることで引き継ぐ設定はあまりありません。
プロジェクトごとの設定
プロジェクトごとの設定は次の場所に保存されます。
ワークスペース / プロジェクト / .settings
ワークスペースごとの保存になるのでここでは特にすることはありません。
ワークスペースごとの設定
ワークスペースごとの設定は次の場所に保存されます。
ワークスペース / .metadata / org.eclipse.core.runtime / .settings
こちらも、ワークスペースごとの保存になるのでここでは特にすることはありません。
Eclipse全体の設定
Eclipse全体の設定は次の場所に保存されます。
Eclipse /configuration/.settings/org.eclipse.ui.ide.prefs
引き継ぐ場合は、以前のバージョンの org.eclipse.ui.ide.prefs の内容で上書きしてやればいけます。
中身はそんなに多くないので、テキストエディタで開いて確認しておくと良いです。
PDTのインストール
インストールも出来て、さて、既存のプロジェクトを開いてみるか、って開いたところ、????
phpのエディタが効いてないっぽいです。
雰囲気的には、PDTが入ってない?
ヘルプ > 新規ソフトウェアのインストール から確認してみるもいよいよ入っていないっぽい。
Eclipse公式サイトから「Eclipse IDE for PHP Developers」をダウンロードしたはずなのにもしかして違うのをダウンロードしていた?
と。いやいやそんなことはないはずだよねっと。
PDTは含まれなくなったのかなー、と思いつつ今回はこのまま進めます。
▲PHP開発ツール(PDT)だけチェックして「次へ」
インストールが完了したらEclipseを再起動します。
ファイアーウォールの画面
ファイアウォールの画面が出たら ご自身の状況に合わせて 適切な選択をしてください。
デフォルトでは「プライベートネットワーク」にチェックが入ってるかな。
自宅で自分だけが使ってるような環境だと「プライベートネットワーク」で良いと思います。
問題の解決
外部ファイルのクラスなどが読まれず警告になる
EclipseのPDT/PHPでクラスが警告になったり定義に移動できなくなったり
▲の可能性があります。
新規でPHPプロジェクトを作れるがエラーになる
以前作成したプロジェクトを新バージョンのEclipseで起動。
新規で、PHPプロジェクトを作成。
エラーが出るが、プロジェクトは出来ているし使える。けどコード補完とか何かおかしい。
・・・みたいなときがあります。
一部のファイルが古いままになっているので、新しいバージョンのものに入れ替えてやります。
入れ替え対象は次の2つです。
・.metadata / .plugins/org.eclipse.core.resources
・.metadata / .plugins/org.eclipse.dltk.core
手順は次の通りです。
- eclipseを起動しているなら閉じる
- エクスプローラから、問題が発生しているワークスペースを開く
上図のとおり次の2つのフォルダを削除
・.metadata / .plugins/org.eclipse.core.resources
※ プロジェクトから消えるのでインポートしなおす必要があります
・.metadata / .plugins/org.eclipse.dltk.core - eclipseを起動
まったく新しい場所にワークスペースを作成
eclipseを閉じる
これで、新しいワークスペースのフォルダが出来ている - エクスプローラから 3 の手順で出来たフォルダを開く
- 手順 2 で削除した2つフォルダをコピーして、問題が発生しているワークスペースに配置
- eclipseを起動して、新規PHPプロジェクトがエラーなく作成できることを確認
JAVAをアップデートしたら起動しなくなった
JAVAのアップデートはこちらからダウンロードして進めます。
※アップデート時に旧バージョンのJAVAは削除します。
そしてEclipseを起動しようとすると次のエラーがでました。
java was started but returned exit code = 1
要約すると「JAVAが見つからないからEclipseを起動できないよっ!」ってことです。
JAVAをアップデートした関係で参照する場所が変わったようですので指定します。
編集するファイルは eclipse.ini です。
上記のように、13行目、14行目に追加してやります。
-vm
C:\Program Files\Java\jdk1.8.0_201\bin\javaw.exe
インストール場所を変えてなければ↑のとおりで行けると思いますが、エクスプローラなどで javaw.exe が居ることを確認してください。
これで普通に起動できるようになります。
必要になったときに必要なこと
ここから下はあまり読み必要はありません。
以前は必要でしたが最近は必要なくなってきたことを残しておきます。
もう少し時間が経って本格的に「要らない」ってなったころに外します。
プラグイン
プラグインは基本的に「必要になったら入れる派」です。
以下、使用頻度の高いプラグインを掲載します。
Eclipse Java 開発ツール
Antを使うことがあるのでインストールします。
メニュー 「ヘルプ」>「新規ソフトウェアのインストール」
作業対象 2020-06 - http://download.eclipse.org/releases/2020-06
フィルター名 java
プログラミング言語
∟ Eclipse Java 開発ツール
ShellEd
下記は2020-03での話ですが、念のため2020-06でも試してみました。結果はやっぱり同じでした。
シェルスクリプトのプロジェクトを使うことがあるのでインストールします。
メニュー 「ヘルプ」>「新規ソフトウェアのインストール」
作業対象 2019-09 - http://download.eclipse.org/releases/2019-09
フィルター名 ShellEd
プログラミング言語
∟ 動的言語ツールキット - ShellEd IDE
※作業対象は 2019-09 にしました。
2020-01-09現在「2019-12」で探すと見つからなくなっているようです。
今回も、2019-12版と同じように作業対象を 2019-09 に切り替えてインストールしようとしたのですが、上図のような警告がでてきました。
インストールすることはできるようですが、PDTと競合するっぽいです。
ということで、ShellEdのインストールは見送ります。
Wild Web Developer
Reactのためにインストールします。
HTML, CSS, JavaScript, TypeScript, JSON (+schema), XML (+schema), YAML (+schema) の編集エディタが付いて、Angular, React and Kubernetesをサポートします。
メニュー「ヘルプ」>「Eclipseマーケットプレース」
Searchタブの検索で「Wild Web Developer」
インストール
一旦インストールは保留。必要になったときインストールします。
JAVAをインストール
Eclipse 2020-09 をインストールしていて気が付いたのですが、java(jre)はeclipseのダウンロードファイルに含まれることになったのかもしれません。
いつものように eclipse.ini を開いて「--vm」を設定しようとしたところ既に記述されていて、plugins に含まれていました。
ということで、「それでもなお自分で入れる」って場合は下記をご覧ください。
自分でインストールする場合
※既にインストールしている場合は省略して構いません。
※起動するだけなら「eclipse.exe」と同階層に「jre」を置いてもOKです。
https://www.oracle.com/jp/downloads/
▲ORACLEのページを開きます。
下のほうにスクロールすると「Java」の欄があります。
「Java (JDK) for Developers」をクリックします。
「Java SE Downloads」
いくつかのバージョンが並んでいると思います。
2020年9月21日現在では、Java SE 15 が最新でした。
「Oracle JDK」の欄の「JDK Download」をクリックします。
「Windows x64 Installer」でも良いのですが、他への影響はなくしたいので「Windows x64 Compressed Archive」を使います。(好みです)
「jdk-15_windows-x64_bin.zip」をクリック。
ライセンスに同意するかチェック欄があるので、同意するならチェックしてボタンを押します。同意しないならチェックしません。
ダウンロードした zip を解凍します。
解凍先はどこでも良いです。
私の場合は、「D:\apps\java」に置くようにしています。
起動時にエラーが出た場合
1つ前のjavaに繋がりますが、最初からjavaが入ってるのでいらんことしなければここのエラーも出るはずのないものになります。
--vm を自力で書き換えたりして訳が分からなくなったときは、このエラーが出るかもしれませんのでしばらくの間ここに残しておきます。
下図にように「Java was started but returned exit code=1」と表示されたときは追加の設定が必要です。
eclipse.exe と同じフォルダにある eclipse.ini を編集します。
▲のように、「-vmargs」の上に2行追加します。
-vm
C:\Program Files\Java\jdk1.8.0_201\bin\javaw.exe
2行目は javaw.exe への絶対パスです。インストールしているバージョンで異なると思いますのでご自身の環境に合わせてください。
そしたら eclipse.ini を保存して、eclipse.exe をダブルクリックします。
終了の確認ダイアログ
※これも今回から無くなったのかな。ウィンドウを閉じてもダイアログが出てこなくなったようです。
起動できたら何もせず終了します。
普通に右上の×ボタンを押します。
終了しても良いか?の確認なので「Exit」で終了します。