Difyのアカウント作成とOpenAI APIキーの登録
篠原 隆司
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挨拶や報告は無しで大丈夫です
前回の記事で、チャットボットに使う AI モデルを GPT-5.4 nano に決めました。次はいよいよ Dify のクラウド版にアカウントを作成し、管理画面の構成を確認していきます。
この記事では、サインアップから OpenAI の API キー登録、GPT-5.4 nano が使えることの確認までをまとめています。
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Difyにアカウントを作る
サインアップの手順
Dify クラウド版のアカウント作成は簡単です。
- https://cloud.dify.ai にアクセスする
- GitHub アカウントまたは Google アカウントでサインアップする
- ワークスペースが自動で作成され、すぐに管理画面に入れる
クレジットカードの登録は不要です。サインアップ直後は無料の Sandbox プランが適用されます。
メール認証とログイン
GitHub や Google のアカウント連携で認証されるため、メールアドレスの手動認証は不要でした。ログイン後すぐにスタジオ画面(アプリ管理画面)が表示されます。管理画面は日本語に対応しています。
管理画面の構成を把握する
Dify の管理画面は、上部のナビゲーションバーにある4つのセクションで構成されています。
スタジオ(アプリ管理)
チャットボットやワークフローなどのアプリを作成・管理する画面です。ログイン直後に表示されるのがこの画面です。「最初から作成」「テンプレートから作成」「DSL ファイルをインポート」の3つの方法でアプリを作れます。
アプリの種類には「ワークフロー」「チャットフロー」「チャットボット」「エージェント」「テキスト生成」があり、今回は「チャットフロー」を使う予定です。
ナレッジ(ドキュメント管理)
FAQ や商品情報などのドキュメントをアップロードし、ナレッジベースとして管理する画面です。アップロードしたドキュメントは Embedding モデルでベクトル化され、チャットボットからの検索対象になります。
ツール・設定
ツール画面では、外部サービスとの連携機能を管理します。設定画面では、モデルプロバイダーの登録やワークスペースの管理を行います。
今回の作業で最も重要なのが、設定画面内の モデルプロバイダー です。ここで OpenAI の API キーを登録し、使用するモデルを有効にします。
OpenAIのAPIキーを登録する
Dify でチャットボットを動かすには、AI モデルの提供元(今回は OpenAI)の API キーを登録する必要があります。
OpenAI プラグインのインストール
設定 → モデルプロバイダーを開くと、利用可能なプロバイダーの一覧が表示されます。「OpenAI」を選択すると、プラグインのインストールを促されます。インストールすると、LLM・TEXT EMBEDDING・SPEECH2TEXT・TTS の4種類のモデルが利用可能になります。
OpenAI 側でプロジェクトとAPIキーを作成する
OpenAI の管理画面(platform.openai.com)で、Dify 専用の API キーを発行します。手順は以下のとおりです。
- プロジェクトを作成する — API キーの用途を分離するため、「dify-chatbot」などの名前でプロジェクトを作成する
- API キーを作成する — プロジェクト内で API キーを発行する。権限は「Restricted」を選び、必要な権限だけを有効にする
権限の設定は以下の2つだけで十分です。
| 権限 | 設定値 | 用途 |
|---|---|---|
| Chat completions | Request | GPT-5.4 nano での回答生成 |
| Embeddings | Request | text-embedding-3-small でのベクトル化 |
それ以外の権限はすべて None のままにします。将来、音声対応を追加する場合は Text-to-speech の権限を追加します。
DifyにAPIキーを登録する
Dify の OpenAI プロバイダー画面で「API キーを追加」をクリックし、以下のように設定します。
| 項目 | 入力値 |
|---|---|
| 認証名 | dify-chatbot |
| API Key | (OpenAI で発行したキーを貼り付け) |
| Organization | 空欄 |
| API Base | 空欄 |
| Validate Model | gpt-4o-mini |
| API Protocol | Chat Completions |
Validate Model は、保存時に接続確認に使われるモデルです。本来は gpt-5.4-nano を指定したいところですが、Dify の OpenAI プラグイン(v0.3.4 時点)が GPT-5.4 系の新しいパラメータ名に対応しておらず、エラーが出ます。gpt-4o-mini を指定すれば保存は通ります。Validate Model はあくまで接続確認用なので、実際にアプリで使うモデルには影響しません。
GPT-5.4 nanoが使えることを確認する
API キーの登録が完了すると、OpenAI プロバイダーに「65のモデル」と表示されます。モデル一覧を開くと、以下の2つが含まれていることを確認できました。
- gpt-5.4-nano — LLM / CHAT / 400K / VISION
- text-embedding-3-small — TEXT EMBEDDING / 8K
前回の記事で選定した2つのモデルが、Dify のクラウド版で利用可能であることが確認できました。
無料プランでできること・できないこと
Sandboxプランの制限
サインアップ直後に適用される Sandbox プランには、以下の制限があります。
| 項目 | 制限 |
|---|---|
| メッセージクレジット | 200(使い切り・月更新なし) |
| チームメンバー | 1人 |
| アプリ作成数 | 10 |
| ベクトルストレージ | 5MB |
| ドキュメントアップロード | 50件 |
| ドキュメント一括アップロード | 不可 |
| メッセージリクエスト | 500回/日 |
| ログ保持期間 | 15日 |
| カスタムツール | 不可 |
| サポート | コミュニティフォーラムのみ |
メッセージクレジットは200回の使い切りで、月ごとに更新されません。テスト・検証用と割り切る必要があります。
ただし、自分の OpenAI API キーを登録してモデルを使う場合、クレジットの消費ではなく OpenAI への直接課金になります。Sandbox プランでも API キーさえ登録すれば、200クレジットを温存しながらチャットボットのテストが可能です。
有料プランとの違い
| Sandbox(無料) | Professional($59/月) | |
|---|---|---|
| メッセージクレジット | 200(使い切り) | 5,000/月 |
| チームメンバー | 1人 | 3人 |
| アプリ作成数 | 10 | 50 |
| ベクトルストレージ | 5MB | 200MB |
| ドキュメントアップロード | 50件 | 500件 |
| ログ保持期間 | 15日 | 無制限 |
| カスタムツール | 不可 | 10個 |
本番運用で有料プランが必要になるかどうかは、チャットボットの構築を進めながら判断します。自分の API キーを使えば LLM のクレジット消費は回避できるため、Sandbox プランのままでもかなりの範囲でテストできます。ベクトルストレージやドキュメント数の上限に引っかかるかどうかが、アップグレードの判断基準になりそうです。
次の記事では、チャットボットに覚えさせる FAQ 資料の準備に入ります。
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